近年日本では、ワーキングプアが社会問題となっています。
労働内容に見合わない年収の職業はいくつも存在しており、貧富の差を生む原因になっています。
そこで今回は、年収が低すぎて思わず嘆いてしまう職業を、紹介してみたいと思います。
職業は収入と見合ってなければいけないわけですが、必ずしも全ての職業で適正な収入の見返りがあるわけではありません。
いわゆる、報酬で報われない職業について詳しく解説します。
就職活動などをしている方に参考にしてもらえたら幸いです。
目次
介護士の年収が低すぎる
男性介護士の平均年収・・・300万円台前半
女性介護士の平均年収・・・300万円弱
夜勤のある仕事でもあるにもかかわらず、これだけの報酬しかもらっていないのが現状なのです。
しかも仕事は重労働であり、実際に収入が見合わなくて仕事を辞める例がとても多くなっている現状があります。
社会問題化していると言っても過言ではありません。
例えば、看護師の年収と比較してみると、いかに介護士の年収が低いかが分かります。
看護師も同じく夜勤がある仕事ですが、平均年収は450万円から480万円程度です。
1.5倍もの差があるわけです。
よく介護士の年収は倍にすべき、なんて話もありますが、仕事のハードさから見ればそれは妥当な金額だと言い張る人も多いです。
ミシン縫製工が低すぎる
家庭科の授業などでミシンを扱ったことが、だれでも一度はあるはず。
工場で衣服の制作を手がけるミシン縫製工には、高い技術を求められます。
知識やスキルを教えるための専門学校も存在するほどですので、だれでも簡単にできる仕事ではありませんよね。
しかし実際には、労働内容と比べて年収が低すぎるため、割に合わない職業と言い切ってよいのではないでしょうか。
ミシン縫製工の年収
ミシン縫製工の平均年収は、女性ですと約185万、男性ですと約275万となっています。
男女合わせた平均年収は約194万ですので、女性の働き手がかなり多い職業であることが分かりますね。
ミシン縫製工の平均年齢と平均勤続年数
まずは平均年齢について。
男性が約46歳に対して、女性の場合には約43歳が平均年齢となります。
男女合計の平均年齢は約43歳で、年齢の観点からも、年収が少なすぎる職業であると考えられるでしょう。
また、男性の平均勤続年数が約9年に対して女性は約11年で、男女合計の平均勤続年数は約11年となっています。
理容・美容師が低すぎる
理容師や美容師に憧れる人は少なくないはずですが、こちらの職業も年収が低すぎることで有名です。
好きでなければやっていけないお仕事の、代表格ではないでしょうか。
理容・美容師の平均年収
男性の平均年収が約275万に対して、女性は約256万。
男女合計ですと約262万が、理容・美容師の平均年収です。
理容・美容師の所定内労働時間数の平均が約184時間ですから、年収が低すぎて割に合わない職業と嘆く人が後を絶ちません。
理容・美容師の平均年齢と平均勤続年数
男性の平均年齢が約30歳に対して女性は約31歳。
男女合計ですと約30歳が、理容・美容師の平均年齢です。
また、男性の勤続年数が約6年に対して女性も約6年ですので、男女合計の平均勤続年数も同じく約6年となります。
長く続けていくことが難しい職業という現実が、数字に見て取れます。
保育士の年収が低すぎる
平成26年の保育士平均年収は317万円。
一時期は350万円前後まで増えていたのですが、近年になってまた減少してしまいました。
保育士の年収が低い理由は、勤続年数の短さにもあります。
多くが女性なので、結婚をするとやめてしまうので伸びない、といった理由もあります。
ただし、男性保育士の平均年収も平成25年度では323万円にとどまっています。
保育士は幼い子供に対応する責任のある職業であり、緊張の度合いも高いわけです。
年収はやはり低すぎると言わざるをえないでしょう。
アニメーターの収入が低すぎる
20代アニメーターの年収・・・110万円程度
30代アニメーターの年収・・・210万円程度
40代アニメーターの年収・・・400万円程度
50代アニメーターの年収・・・410万円程度
※日本アニメーター・演出協会のデータより
びっくりする情報を掲載してしまったかもしれませんね。
20代のアニメーターは、アルバイトで整形をたてている人よりも少ないです。
30代でも平均年収の半分程度です。
アニメーターは締め切りに追い立てられ、徹夜することも少なくない仕事です。
それだけハードな仕事であるにもかかわらず、年収は期待できません。
実はこれにはちょっとしたからくりもあります。
アニメーターの多くは出来高制のフリーランスだからなのです。
※ジブリのような社員として雇ってくれるところでは、一般的な給与が期待できますよ。
好きでなければ働けない職業も世の中にはあります。
上記でご紹介した年収はもちろん額面の数字ですので、手取りはもっと少なくなります。
どちらの職業でも、確かなスキルを必要とされるにも関わらず年収が低すぎるため、待遇の改善が求められるところですね。
特にアニメーターに関しては、収入の少なさは広く知られているのです。
それでいても人気の高い職業の一つになっています。
個人的な意見ですが、夢を追うことも生きがいの一つだと思います。
収入が少なかったとしても、夢を諦めるよりはマシ、といった感情が生まれているのであれば、低報酬を気にすることなく突き進むべきです。
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