弱い犬ほどよく吠えるということわざを、テレビやネットを通してよく目にするものですが、あなたはこの言葉の本当の意味をご存知でしょうか?
さらに弱い犬ほどよく吠える心理を分析していくと、ある弱さや特徴が見えてきます。
そんな意味や心理を知ることによって、弱い犬ほど吠えてしまう理由を知ることができるでしょう。
目次
言葉の意味と例
意味と例
弱い犬ほどよく吠えるの意味としてよく使われるのは、以下のような意味であることが多いです。
「弱い人間ほど強がったり、威張った態度をとる」という意味であり、小型犬のような小さくて弱い犬ほど、吠えて相手を威嚇することがありますが、逆にライオンのような強い動物というのは、普段から威張る必要がありません。
このように、本当は自分が弱いということを隠すために、大声を出したり、威張って威嚇するような態度をとる人のことを、弱い犬ほどよく吠えるという表現で比喩した言葉であります。
よりイメージしやすいように、以下に日常で比較的目にすることがある例を1つあげることにしましょう。
本当はヤンキーになることに憧れていたが、それは叶わなかった。
そして環境が変わるとヤンキーの真似をするのだが、ヤンキーになれなかった劣等感を埋めたり、本当は自分は弱い人間であるということを隠すためにも、普段から怒鳴ったり、威張るような態度を多く見せるようになる。
この弱い犬ほどよく吠えるの逆の意味としてよく使われるのは、「能ある鷹は爪を隠す」であり、実力や能力がある人というのは静かであり、それをわざわざ披露する必要はありません。
また、似たような意味で使われることわざでは、「負け犬の遠吠え」という言葉があり、これは「臆病で本人の前では何もできないが、影で大きな態度をとったり、悪口を言うこと」という意味となります。
なぜ弱い犬ほど吠えるのか?
優位な位置を確立したい
弱い犬ほどよく吠えてしまう理由として考えられる心理の1つは、自分が相手よりも優位な位置を確立したいということであり、自分が優位な位置を確立することによって、優越感に浸ったり、競争心を満たすことができます。
自分は弱い人間ではないのだから、お前より上の立場の人間なんだ〜!ということを態度で示しており、弱い犬ほど立場が弱い相手に対して、威張った態度をとりがちなのもこのためです。
特に男性の方が競争心が強く、自分が優位な位置に立ちたいという気持ちが強いので、弱い男性ほど吠えてしまうことも多くなると考えることができます。
さらに男性は攻撃的という一面を持つので、威張ったり怒鳴ったりすることが多くなるということにも繋がりやすいです。
自己顕示欲を満たす
次に考えられる心理としては、自己顕示欲を満たすためにあえて威張ったり、怒鳴るといった態度をとることによって、自分の存在を社会の中で確立したいという欲求を満たしている、または自分の存在を認められたいという自己顕示欲の元となる、承認欲求を満たそうとしていると考えられます。
最近ではTwitterに悪ふざけの画像を投稿したり、YouTubeやニコ生に犯罪動画を投稿してしまう人がいますが、こういった人たちは自己顕示欲が強い可能性が高く、自分の存在を社会で確立したいという思いから威張ったり、自分の存在をアピールするために怒鳴るといった態度をとる人もいます。
この自己顕示欲は三大欲求の次に重要となる欲求とも言われ、誰にでも見られる欲求である反面、強すぎると上記のような周りと外れた行動をとってしまいかねません。
つまり弱い犬ほどよく吠えるというのは、自分の存在を認めて欲しいとか、自分の存在を社会の中で確立をしたいという本音が隠れており、その欲求を吠えることで満たしているのだと考えることができるのです。
勘違い
これは考え方の違いでもありますが、例えば、お客さんと従業員での立場であれば「俺はお客様だから偉いんだ!だから威張った態度をとっても何も悪くない」という勘違いから、吠えてしまっているのかもしれません。
このタイプはクレーマーに当てはまる特徴でもあり、とにかく自分よりも立場が下の人間に対しては威張った態度をとり、自分より上の立場と感じる人に対しては、そのような態度を見せなくなるといった傾向も見られます。
普段は温厚なあの人がまさかクレーマーだったとは…といった裏の顔に驚きを隠せないコメントを耳にしたことがるのも、実は立場が上であったり同格の人に対しては、威張るような態度を見せないためであります。
よく店員に対して吠える人というのは、こちらに当てはまる可能性が考えられるでしょう。
性格面での特徴
自慢話が多い
よく吠える人の特徴として、劣等感が強いという部分が見られるわけですが、劣等感が強い人というのは自分の自慢を話すことによって、その劣等感を隠そうとする動きが見られます。
劣等感を隠す方法こそが、自分の自慢をするということなんですね。
逆に能ある鷹は爪を隠すと言いますが、能ある鷹はその劣等感を隠す必要もなく、凄みや尊敬される人が周りにいることが多いため、自分がいかに凄いのかということを伝える必要がありません。
さらに、能ある鷹=周りが能ある鷹を自慢している。弱い犬=自分で自慢するしか方法がない。という考え方からも、自慢話が多くなるということが予想できます。
攻撃的
よく吠えるんですから、当然攻撃的な性格である人も多いです。
攻撃的な性格とは、他人を見下すような発言や、自分の方が凄いと張り合うような発言、感情的になるような性格のなどを指し、攻撃的な人は競争心が強いといった傾向も見られるので、小さな争いに必死になっていたりもします。
こちらは特に男性に当てはまりやすいので、弱い犬と比喩されないように、普段の言動に注意しておきたいところです。
他人と比べる
劣等感が強い人ほど吠えるということを説明しましたが、劣等感が強い人ほど他人と比べることが大好きであり、他人の優れた部分ばかりを見てしまう癖がついてしまっている人が多いです。
だからこそ、このタイプは他人に嫉妬心を抱くことも多くなりますが、その一方で劣等感というのは、成功に繋がる大事な欲求でもあります。
私たちは誰しもが劣等感を抱いており、その劣等感を克服したいという気持ちが向上心や成長へと繋がり、やがて大きな功績へとなっていくのです。
他人と比べてばかりで、今あるものが見えていないのであればそれは問題ですが、劣等感を克服するという気持ちが向上心などに繋がるため、劣等感の原因をしっかりと追求できていれば、弱い犬ほどよく吠える性格を変えることができるかもしれません。
不幸アピール
さらに劣等感が強い人は、不幸アピールすることも多く、自分がいかに不幸な人間であるのかということを伝えることで、自分に注目を集めようとします。
自分は不幸な人間であるというアピールは、相手に否定されることを期待していたり、褒め言葉をもらえるといった期待をしている人も少なくはないでしょう。
よく吠えてしまう人の場合は、この不幸アピールを指摘されると感情的になったり、攻撃的な態度で相手に詰め寄り、自分の都合の良い言い分を爆発させるかもしれません。
だからこそ、このタイプは放置が一番であり、冗談でもそのような行為をすることは避けておいた方がいいでしょう。
弱い人間のみ吠える
立場が強い人に対しては反論などせずに、しっかりと自分の過ちなどを認めたりもしますが、立場が弱い人に対しては、攻撃的で高圧的な態度を見せる人も、弱い犬ほどよく吠えるタイプに見られる性格傾向です。
テレビでも嫌味課長として話題を呼んだこともありますが、このタイプの人というのは、とにかく自分より立場が上の人に対しては、別人のような言動が見られることが多いです。
職場などでもいじめのターゲットとするのは、地位が自分よりも下である人をターゲットとして、威張るような態度をとるのもこのためであると考えられます。
上下関係に敏感な人という言い方をすれば、よりイメージしやすいでしょうか。
あなたも気をつけて!
いかがだったでしょうか。
弱い犬ほどよく吠えるという言葉は、基本的にあまりいい意味で使われることはなく、相手を馬鹿にしたり、見下すような時に使われることが非常に多いです。
私たち人間は、実は弱い人ほど攻撃的であるということをなんとなく理解しており、そしてそのような態度をとる人を嫌う傾向にあります。
強がりや威張った態度というのは対応に苦労し、対応を間違えると八つ当たりの対象となったり、悪者扱いされてしまいかねないのです。
そんな人とは積極的にかかわりたくないないと感じたのであれば、まずは自分自身がそのような態度を見られないのか、ということに目を向けてみましょう。
他人に厳しく自分に甘い人がいますが、このタイプもあまり好かれない性格の典型的例であるのですから。
また、「名誉欲の意味って?一番乗りなどに見られる強すぎると実は怖い欲!」もセットで読んでみましょう。
弱い犬と名誉欲には深い繋がりがあり、心理などの共通点を知ってみませんか?
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